矯正医官とは

法務技官ともいう、常勤の国家公務員で、全国の刑務所、少年刑務所および拘置所、少年院並びに少年鑑別所等で被収容者の診察、治療、疾病の予防及び健康管理を行う。

矯正医官の待遇は、年収1000万円程度、週5日勤務（ただし、そのうち2日を外部医療機関での研究日としてもよい。）と医師としては低い部類に入るが、ゆったり仕事をしたい人にはお勧めかもしれない。しかし、アメニティの部分では問題が残る。例えば一部施設では診療室にエアコンがなく、夏冬を快適に過ごすことができない、寮が古いなど。

また、必要な医薬品であっても稟議を上げてから決裁が下り、実際に物品が届くまでに時間がかかり治療をタイムリーに行えないという問題がある。

こういった点の不備から来る医師の不満が、矯正医官が常に不足している背景である。ただ、一度過ちを犯し、そこからの立ち直ろうとしている人たちの支援をすることができるというところに喜びを感じることができる人や、実質週３日の仕事で当直などがない（八王子医療刑務所のような病院扱いになっている一部を除いて）ことから、生活と仕事のバランスをやや生活寄りにしたい人には良い職場と言える。