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東大への道(合格体験記L・Z君)①

安田講堂

東京大学。日本国内初の近代的な大学として設立以来、国内外から高い評価を受けているこの大学は、タイムズ・ハイアー・エヂケーションによる「World University Rankings 2014-2015」では第23位、そしてアジア圏においては第一位という評価を受け、世界でもトップクラスの大学であることは周知の事実だろう。その知名度ゆえクイズ番組や雑誌の記事等で、“東大生”あるいは“東大卒”という文句を目にすることは多い。そんな大学に私は2014年の春、入学した。

東大に合格するためにはどうすればよいのか。日本で一番の大学といわれるだけあって、入試の問題は非常に難しい。受験する生徒が相応の学力を持っているゆえ、ふるいにかけるためによく練られた問題であることが多い。結論を言ってしまえば、ただひたすら勉強していくしかないという何とも無機質な回答になってしまうのだが、何事にもやりかたというものがある。以下に私がどのような勉強をしていたか、どういったことが学習に有効であるかを自分のこれまでの学校生活等の話を交えながら記そうと思う。

私にとって幸運だったのは、早期に「予習・復習・再テスト」という勉強の基本を知ることができたことだ。私は福岡教育大学附属福岡中学校を受験して入学した。この学校は教育大学の附属校ということで先進実験的な授業やプログラムが敷かれることがしばしばあり、特別高校受験を意識した学校ではなかった。それゆえ生徒の多くは学習塾に通っており、他の例に漏れず、私は森田修学館という塾に通っていた。ここには小学六年生のときからお世話になっていたのだが、今でもこの塾に出会えたことに感謝している。なぜならば、この塾は基本を徹底して反復し、理解を深めることに何よりも重きを置いており、これによって私は飛躍的に学力を伸ばすことができたからだ。通っていた四年間を通して、この塾の先生がまるで呪文のように繰り返していたのが、先述の「予習・復習・再テスト」という一連の言葉である。森田修学館はこれを生徒に徹底していた。ここでいう再テストとは以前にやった問題をもう一度解くという意味である。私はこの方法で与えられた教材を最大限に生かし、駿台の行う高校受験公開模試において、社会全国一位、五科目総合で全国七位という成績をマークするに至った。特別な勉強をしたわけではない。ただ忠実に基本を反復し、理解を深めた結果である。勉強法が分からないと嘆く人には特に、この「予習・復習・再テスト」を念頭に置くことを強く勧めたい。

高校受験は難なくパスし、久留米大学附設高校に入学した。環境が変わり、学習内容も難しくなるとはいえ、基本的な勉強方法を変える必要はなかった。ここからは各教科についての具体的な話である。

東大三四郎池

まずは国語だ。「国語の勉強といわれても…」と訝る人が多い印象だが、古文・漢文と現代文の一部に限れば暗記科目である。受験までにマスターしておくべきことは、古文は単語と文法、漢文は句形と漢字の意味、そして現代文は評論文中に出てくる語句の意味である。古文と漢文は“文字に見覚えがある外国語”のようなものであるから、後述する英語同様、しっかり知識を詰め込み、演習によって古典のリズムや話のパターンになれることができればおのずと得点に結びついていく。評論についても、文章のテーマにされる事柄はある程度決まっているので、市販のキーワード集を購入して目を通して覚えた後、記述の練習を重ねればよい。その際、記述は他の人の添削を受けるのが望ましい。私の場合は高校の先生に添削をお願いしていた。

次に数学である。これは私の苦手科目であるが、周りにも苦手意識を持つ人は多かった。得意にするにはどうすればよいのか。数学オリンピック上位常連の同級生に一度聞いたことがある。彼曰く、受験数学の問題が解けることに特別な才能は不要だと。大事なのは考え続けることで、その時間の長さによって、問題の出来不出来が変わってくるのだそうだ。この“考え続ける”というのを実行に移すと、数学に毎日触れるということになるだろう。中学生・高校生は日々、学校や塾から数学の宿題を課せられる。それを愚直に自分の頭で考えることが、他人が仰ぎ見るような数学力を得ることに繋がっていく。数学に関しては特に予習が大事だろう。

そして英語についてだが、これは私の得意科目だった。小さいころから英会話教室に通っていたこともあるが、やるべきことをきちんとした結果、得点源にすることができた。“やるべきこと”はまとまった英文の音読である。これを何度も暗唱できるまで繰り返す。これだけで英語は得意科目になる。もちろん文法をきちんと押さえたうえで、という前提があるが、文法や単語学習の際も、例文をひたすら音読すればよい。音読する教材はCDが付属しているのが望ましい。ネイティブスピーカーを真似ながら音読して、発音も矯正していく。この作業を繰り返せば、リスニングも自然とできるようになり、英文を読むのも早くなる。また、文章を丸ごと覚えてしまえば英作文にも応用できるため、全く恐れることはなくなる。単純だが効果は絶大であり、英語は得点源として非常に安定するので、やっておいて本当によかったと思っている。

そして、物理・化学である。これらも数学同様苦手だったのだが、やるべきことは英語と似ている。理科は、概して“見覚えのある問題”が多い。東大レベルになると、さすがにそういった問題は少ないが、それでも一度やったことのある問題で得た解法を組み合わせることで解けることが多々ある。何をすればよいのかというと、一つの問題集を何度も解くのだ。問題と解答を丸ごと覚えてしまうほど繰り返す。市販の問題集はどれも基本的に入試に出る分野なり知識をきちんと網羅しているので、それを完璧にすることで入試問題に対抗できる力を手にいれることができる。

これが私の大まかな勉強法である。使った参考書はまた後述するが、以上のような勉強を行えば、東大を受験するレベルになれることは間違いない。

 

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