石倉:

では、その次の話題に移らせていただきます。次は勉強について伺います。「今までで一番印象に残った、あるいは難しかった科目」について教えていただけますか。

斉藤:

私は今まだ2年生が終わったばかりですが、今まで受けてきた教科の中で、解剖学が一番大変でした。理由は、第一に量が多いということです。

次に、試験が口頭試問だということです。机に向かって紙のテストを受けるのと、検体を前にして口頭でテストされることは感覚的に大きく違います。今までしてきた勉強や試験と違いますので、非常に難しく思いました。

岩尾:

解剖学の試験は、単位の認定にルールがありましたね。

西畑:

解剖学は3セメスター(日本の学期にあたる)で行う教科です。各セメスターに中間テストと期末テストがあり、中間テストの点数が5点満点で平均2点以上あれば期末テストが受けられる、というルールになっています。

中間テストに合格すれば期末テストは3回まで受けられるのですが、期末テストを3回受験しても不合格だと留年してもう一度そのセメスターをやり直すことになります。

岩尾:

高校では理科を2科目選択するわけですよね。こちらの医学部に来ると、化学と物理と生物の3科目を学習しなくてはいけませんが、この3科目ではどれが一番重要だと思いますか。日浦さん、お願いします。

日浦:

やはり、生物です。日本の高校で学ぶ生物は分子生物学が主体ですが、大学では非常に重要な科目です。

石倉:

では、次に、吉成さんはまだ予備コースを終わったばかりなので、解剖学はまだ経験していないと思います。吉成さんは高校では生物と化学を選択していましたね、予備コースではじめて物理を学んで、どう感じましたか。

吉成:

私は高校で物理を選択していませんでしたので、少し難しく感じました。ただ、先生がすごくいい方で、本当に分かりやすく教えていただきましたので、少しはできるようになったように思います。

石倉:

分かりました。では、同じ予備コース生の岩窪さんはどうでしょう。岩窟さんは吉成さんと逆で、物理と化学を選択していましたね。生物は重要だということですが、高校で学んでいなくても何とかなりましたか。

岩窪:

生物は予備コースに行かないで大学にそのまま入っていたら大変だったと思います。ですが、予備コースで学ぶことができたので何とかなりました。頑張って勉強してよかったと思います。

石倉:

なるほど、時々、高校で生物を選択しなかったので予備コースでは全然成績が良くないという人がいますが、一生懸命予備コースでやればなんとかなるんですね。

岩窪:

はい、予備コースで頑張れば、十分取り返せると思います。

ハンガリー医科大学事務局 座談会 インタビュアのご紹介

ハンガリー医科大学事務局理事
岩尾總一郎
ハンガリー医科大学事務局
専務理事 石倉秀哉
国際医療福祉大学大学院教授
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日浦とき雄
セゲド大学2年生
斉藤千宙
セゲド大学2年生
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セゲド大学1年生
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予備コース生
吉成翔
予備コース生
岩窪瑠南

※学年及び肩書は2016年6月末の時点のものです。