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自治医科大学 小論文 過去問解析

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過去三年間の出題内容

2017年 出題文1
寺田寅彦の「科学論文」に対する文章(『寺田寅彦随筆集 第四巻 小宮豊隆編』より)を読み、①内容を短くまとめ、②自分の賛否を記述し、③「科学論文」以外の文章、すなわち散文・随筆・紀行文などのような「文章全般」に対する自分の考えを述べる。(400~500字)
出題文2
松尾豊『人工知能は人間を超えるか~ディープラーニングの先にあるもの~』を読み、人工知能の発達により医師の役割は変わるか変わらないか、自分の考えを述べる。(400~500字)
2016年 出題文1
吉村昭『その人の想い出』を読み、「文学者」の「死」は一般の人とは異なるという考えに同意するかしないかを述べたうえで、「医者」の「死」について述べる。(400~500字)
出題文2
藤原てい『流れる星は生きている』を読み、文章中に出てくる「血清を注射してくれた医師」が自分だったとして、その日の日記を書く。(400~500字)
2015年 出題文1
河合隼雄『こころの最終講義』を読み、自分のエゴ• アイデンテイティは確立していると思うかについて、エゴ• アイデンテイティを確立すべきかどうかの賛否も含めて述べる。(400~500字)
出題文2
Luke Fildes 卿作の絵『 The Doctor』(一晩看病をして、夜明けを迎えた情景の絵)に描かれている内容を、友人に電話で説明する。また、自分がこの絵の中の医師であったとして、両親にどのように語りかけるか述べる。(400~500字)

分析

課題文型での出題である。出題内容には若干クセがある。2015年の出題文1では入試頻出の著者である河合隼雄の『こころの最終講義』からアイデンテイティに関する部分が出題され、エゴ•アイデンテイティを確立すべきかどうかの賛否も含め自分のエゴ•アイデンテイティは確立していると思うかを論じさせるもので、また、出題文2では絵が提示されるというものであった。出題文2では、ベッドに横たわる幼児、医師と両親らしき人物が描かれた絵を見て、自分がこの医師であったとして両親にかける言葉を書かせるという小論文の中でもまれな形式である。2016年の出題文1は吉村昭『その人の想い出』が出題された。文学者の死には肉体が消滅しても作品が遺る可能性があるという点で、一般の人にはない特権があると筆者は述べている。この点について、「文学者」の「死」は一般の人とは異なるという考えに同意するかしないかを述べたうえで、「医者」の「死」について述べるというものであった。また、出題文2は藤原てい『流れる星は生きている』が出題され、他院で1000円と言われたジフテリアの血清を、「私」に所持金がないのを知りながら打ってくれたという話を読み、自分がその医師だったとしてその日の日記を書くというものであった。これも2015年と同様にまれな形式である。2017年は、出題文1では寺田寅彦の「科学論文」に対する文章を読み、3つの指定にしたがって自分の考えを述べるものが出題された。また、出題文2では松尾豊『人工知能は人間を超えるか~ディープラーニングの先にあるもの~』が出題され、人工知能の発達により医師の役割は変わるか変わらないか、自分の考えを述べるというものであった。2017年は2014年以来3年ぶりに一般的な小論文の形で出題された。

出題される文章のレベルは決して難解なものではなく、問いも明確であり、論じやすいものであるが、他大学と異なり日記や手紙、語りかけの言葉を書かせる場合があるので注意が必要である。自治医科大学医学部では、「医の倫理に徹し、医師としてのプロフェッショナリズムと豊かな人間性をもった人格の形成」「生涯にわたり精励する医師を育てる」「社会に貢献する気概を持った医師を育てる」というミッションを掲げている。出題される課題文や問いは医療との関わりのあるものが頻出で、医学・医療とどのように向き合うかなど、将来医師になる者としてふさわしい倫理観を持っているかを見ていると思われる問題が多いのは、そのためであろう。

対策

90分で二つの課題文を読み、論じなければならないので時間配分には十分注意しなければならない。

基本的な文章構成を身につけること、指定字数が400字~500字と決して多くはないわりには指定が多いため、伝えたいことを明確にしたうえで指定内容をしっかりと押さえて自分の考えを簡潔にまとめ上げる練習が必要となる。指定字数が少ないと書きやすいと勘違いしやすいが、限られた字数の中で自分の考えを伝えるには、文章構成力のほかに豊富な語彙力の養成が不可欠である。現代文の重要語句を覚えることやわからない言葉については、意味を調べその都度覚えるようにしよう。

2015年・2016年の出題文2は患者と関わる際に必要となるコミュニケーション力や共感力、患者の病気だけでなく背景にまで意識を向けることができるかといったことも見ていることは明らかである。これらの力は現在医療現場で重視されている力であることも踏まえると、今後、この形式での出題が復活することもありうると考えておくほうがよいだろう。その対策として、慶應義塾大学医学部や順天堂大学医学部の過去問にあたっておくとよい。

また、自分が医師になったときにどのような医師でありたいか、自分が患者の立場になったときにどのような医師に治療されたいかなど、自分が求める医師の姿を明確にしておくとよい。人としていかに生きるか、どうあるべきかといった点に意識を向け、自分の道徳観・倫理観を構築しておくことが必要である。

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