分析表

傾向

90分で大問が5問。全てマークシート式。Ⅰは主に語彙の知識を問う短文空所補充問題。Ⅱは与えられた日本文に合う文を選択する問題。Ⅲは語句整序作文問題。Ⅳは長文読解空所補充問題。Ⅴは長文読解総合問題が出題されている。過去3か年の出題形式は安定しており、長文読解総合問題では内容一致問題、下線部解釈問題、空所補充問題が出題され、2016年度からは文補充問題が出題されている。

読解問題過去出題テーマ（★は医療系テーマ）

「Oxford English Dictionaryを読んで」
「認知的不協和理論」
「人間の脳には何故しわがあるのか」
「文化という言葉の定義」
「透明人間だという錯覚を与えられた人々」
「太陽光を利用した滅菌装置」
「真の不規則性とは」
「携帯電話が振動しているという錯覚」

対策

全体的にやや難度の高い問題が出題されている。特に語彙については、空所補充問題でも読解問題でもやや高度なものが問われているため、基本的な語彙の習得に加え、やや難度の高い語彙も確実に習得する必要がある。Ⅱの適文選択問題は文法的に誤りのある英文を除外する必要があるため、文法・語法についても「穴」がないように各分野を万遍なく学習しよう。読解問題に関しては語彙、文構造（構文）、内容理解の3点に注意しながら読む練習を行い、設問を解く際に「なぜその選択肢が正しく他の選択肢は誤りなのか」の理由づけを行いながら解く習慣を身につけること。また、自然科学・認知科学系の英文を中心に多様なテーマの英文を読み、内容理解力を磨こう。

攻略ワンポイント

第1問の空所補充問題では高校の教科書レベルを超えたかなり難度の高い語彙が多く問われている。ただ、その中にも標準的な語彙が問われている問題があるため、一見難しく見えてもあきらめず、確実に解ける問題を解いて極力、失点を防ぐこと。また、難度の高い語彙は接頭辞・語根・接尾辞に分解して覚えることで覚えやすく忘れにくくなることが多いため、日ごろからそうした学習を心がけよう。

〈例題〉次の英文の空所に入れるのに最も適切なものを、(ア)～(エ)の中から一つ選び、その記号をマークしなさい。
Planners will help you (　　　) what you want and need in your home.
(ア) discern　　　 (イ) disgust　　　 (ウ) disdain　　　 (エ) dissuade
（2018年度近畿大学医学部第1問より）

〈解答・解説〉

解答　(ア)：discern
解説　本文は「プランナーは自分が家の中で欲しかったり必要だったりするものを（　　）手助けになるであろう」という意味。(ア)のdiscernは「～を識別する」〈dis-（分離）+ cern（ふるいにかける）〉。(イ)のdisgustは「～をむかつかせる」。〈dis-（否定・逆の）+ gust（味・好み）〉。(ウ)のdisdainは「～を軽蔑する」〈dis-（否定）+ dain（価値あるものと思う）〉、(エ)のdissuadeは「～を説得して思いとどまらせる」〈dis-（分離）+ suade（説得する）〉の意味。この中で空所に入れて意味が通るのは(ア)だけである。

参考