杏林大学 生物 過去問解析
分析表
分野 | 2017 | 2016 | 2015 | |
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生命現象と物質 | 生体物質と細胞 | |||
生物の体内環境の維持 | ○ | |||
呼吸 | ○ | |||
光合成 | ||||
窒素同化 | ||||
遺伝情報とその発現 | ○ | ○ | ||
バイオテクノロジー | ○ | |||
生殖と発生 | 有性生殖と染色体の分配 | |||
動物の配偶子形成と受精 | ○ | |||
動物の初期発生と形態形成 | ○ | |||
植物の配偶子形成と器官の分化 | ||||
生物の環境応答 | 刺激の受容と反応 | ○ | ||
動物の反応と行動 | ○ | |||
植物の環境応答 | ○ | |||
生態と環境 | 生物群集 | |||
生態系の物質生産 | ||||
生態系と生物多様性 | ||||
生物の進化と系統 | 生物の起源と生物の変遷 | |||
生物の進化とそのしくみ | ○ | |||
生物の系統 |
傾向
小問数は次のとおりである。
2017 | 2016 | 2015 | |
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小問数 | 24 | 19 | 28 |
解答平均時間 | 2分05秒 | 2分37秒 | 1分37秒 |
難易度は、標準~やや難である。過去3年間をみると出題数は小問で19~28問で、年度によってばらついている。試験時間は理科2科目で100分。出題分野は分析表にあるように、「生命現象と物質」からの出題が目立つものの、「生殖と発生」、「生物の環境応答」からも出題されている。また、遺伝子についても難しいものが出題されている。
2017年はノックアウトマウス、キメラマウスについて、動物の発生、ニューロンの活動電位の発生、ヒトの中枢神経系など、2016年は呼吸、クエン酸回路、DNAの複製、ホルモンと体温調節など、2015年は動物の行動、聴覚のしくみ、ABO式血液型と遺伝子頻度、遺伝子突然変異と制限酵素などについてそれぞれ出題された。
対策
①遺伝子とその発現は、原核生物および真核生物の転写調節についての理解は必須である。DNAが複製される際のリーディング鎖、ラギング鎖を問う設問は確実に得点したい。
②動物の初期発生は、卵割の特徴と母性因子およびホメオティック遺伝子に関する内容を正確に理解する必要がある。資料集によく目を通しておこう。
③刺激の受容と反応は、活動電位が生じる際の空間的加重、時間的加重、抑制シナプスも理解しておきたい。他大学の類題演習も行って、しっかり対策しておこう。
④呼吸は、解糖系、クエン酸回路、電子伝達系のそれぞれの特徴と物質の出入りを把握すればよい。教科書と資料集でカバーできる。計算問題は類題演習で対応策を講じておこう。
⑤減数分裂と染色体の関係について十分演習を行っておこう。