日本大学 生物 過去問解析
分析表
分野 | 2017 | 2016 | 2015 | |
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生命現象と物質 | 生体物質と細胞 | ○ | ||
生物の体内環境の維持 | ○ | ○ | ○ | |
呼吸 | ○ | |||
光合成 | ○ | |||
窒素同化 | ||||
遺伝情報とその発現 | ○ | |||
バイオテクノロジー | ○ | |||
生殖と発生 | 有性生殖と染色体の分配 | |||
動物の配偶子形成と受精 | ||||
動物の初期発生と形態形成 | ○ | |||
植物の配偶子形成と器官の分化 | ○ | |||
生物の環境応答 | 刺激の受容と反応 | |||
動物の反応と行動 | ||||
植物の環境応答 | ○ | |||
生態と環境 | 生物群集 | ○ | ○ | |
生態系の物質生産 | ||||
生態系と生物多様性 | ||||
生物の進化と系統 | 生物の起源と生物の変遷 | |||
生物の進化とそのしくみ | ||||
生物の系統 | ○ |
傾向
小問数は次のとおりである。
2017 | 2016 | 2015 | |
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小問数 | 27 | 23 | 22 |
解答平均時間 | 2分13秒 | 2分36秒 | 2分43秒 |
過去3年間をみると出題数は小問で22~27問である。試験時間は理科2科目で120分。
出題分野は分析表にあるように、「生命現象と物質」からの出題が多い。中でも「生物の体内環境の維持」は、毎年出題されている。
2017年はバイオテクノロジー(PCR法)、細胞小器官、血糖調節、生体防御などヒトの体内環境全般、アフリカツメガエルの発生、バイオームなど、2016年はDNAの複製について、細胞骨格とモータータンパク質、皮膚移植と免疫、クローン生物の作出、植物ホルモンのはたらき、生物の分類と進化、2015年は花の形態形成(ABCモデル)、光合成のしくみ、酸素解離曲線、ホルモンのはたらき、個体群の成長などについてそれぞれ出題された。難易度は、標準である。
対策
①バイオテクノロジーでは、PCR法は頻出である。教科書および資料集でPCR法の基本的な手順を理解し、目的とするDNA断片の増加についても理解しておきたい。制限酵素によるDNA断片の作り方、ノックアウトマウスなどについても類題演習が必要。
②体内環境はホルモンのはたらき、免疫のはたらきは必ず押さえておきたい。免疫は、皮膚の移植実験、兄弟間でHLAの一致する確率などの典型問題演習が得点につながる。
③植物については、ホルモン全般のはたらきを押さえること、さらにホメオティック遺伝(ABC遺伝)も正確に理解しておきたい。
④生態系と環境は、バイオーム、暖かさ指数、生命曲線などを正確に理解しておきたい。