石倉:

それでは早速ですが、皆さんが「なぜ、ハンガリーの医学部に来たのか」ということを、一人ずつ伺いたいと思います。では、斎藤さんから順にお願いします。

斉藤:

私はもともと医学部に行きたかったこと、それに海外留学に興味があったことから、いつかは海外の大学で医学を学びたいと思っていました。

それで、たまたま父が買ってきた朝日新聞出版の雑誌に掲載されていたハンガリー医科大学事務局の記事を見て、こんなところもあるんだと興味を持ちました。人とは少し違う道へ行くのも面白いなと思い、説明会に参加したのですが、サポート体制がしっかりしていたことから、ハンガリー国立大学に決めました。

ただ、当時はまだ実績がなかったのでちょっと親も心配していました。

石倉:

斉藤さんが入学した時は卒業生が出ていなかった?

斉藤:

ちょうど、予備コースに入学した時に初めての卒業生の方が出た、というタイミングです。

石倉:

なるほど、では、次は西畑さん、よろしくお願いします。

西畑:

私がハンガリー国立大学の医学部に進学した理由は斉藤さんと同じように、医学部へ行きたかったことと、小さい頃に海外住まいだったので、海外に元々興味があったことです。

ハンガリー医科大学事務局を知ったのは予備校生時代で、たまたま予備校の学校案内や願書が置いてあるコーナーに願書同封の封筒が置いてあって、「あ、ちょっと面白そうだから持って帰って見てみよう」と思ったのがきっかけです。

受験間際だったんですが、両親から受験の許可が下りたので、チャレンジしました。

石倉:

子どもの頃、どこに居たんですか?

西畑:

インドネシアとかで英語圏ではないんですけど。東南アジアのほうに父の仕事の都合で、生まれてから5年間ぐらいいました。

石倉:

産まれた時からですか。なるほど。

西畑:

それから、生活費と学費を合わせても、私立の医学部の安い所と同じくらいしか、かからないというのも大きかったです。親も経済的に許容できる範囲でした。

石倉:

なるほど、ありがとう、わかりました。次は、川本君、お願いします。

川本:

私がハンガリー国立大学の医学部へ進学した理由2つあります。1つ目は、英語で医学を学ぶことができること、2つ目は卒業時にEUの資格が取れるというところです。元々海外で医師をしたいという思いがありました。最初は日本の医学部への進学を考えていましたが、ハンガリー国立大学医学部なら、海外で働けるチャンスが広がる、つながると考え、進学を決めました。

付け加えると、高校時代にドイツに行っていたことから、ヨーロッパでの生活には少し慣れており、ハンガリーに行く抵抗がそれほどなかったというのもあります。

石倉:

それでは次、吉成君、予備コース生ですね。お願いします。

吉成:

ハンガリー国立大学の医学部進学の理由なんですけれども、私も2つの理由があります。

1つめは川本さんと同じで、英語で授業を受けることができることです。これは大きいです。それから、昔から国際医療に貢献できるような医師になりたいと考えていたので、そういう点ですごく魅力的なコースだと思って選びました。

2つは入試の難易度です。日本の医学部に比べて入るのが簡単です。自分は仕事をしていましたが、仕事をしながら日本の医学部の受験に合格するだけの勉強をするのが難しかったのです。

ハンガリー国立大学の医学部は入学後が非常に大変なのですが、そのほうが私の実情にあっていると考え、進学を決めました。

石倉:

なるほど。それでは次に行きます。岩窪さん、お願いします。

 
岩窪:

私も理由が2つあります。1つめは皆さんと同じで、英語で医学を勉強できるという点です。私は高校の時にドイツに住んでいまして、インターナショナルスクールに通っていましたから、海外の経験や英語を行かせるということで、英語で医学を勉強できる大学を探していました。

最初はイギリスを考えていたのですが、イギリスは国籍が違うと入学が難しくて、どうしようかなと考えていた時に、母がハンガリー国立大学を見つけてきてくれました。

もう1つは予備コースの存在です。私は高校では生物を履修していなかったので、生物を予備コースでしっかり勉強してから大学に入ることができるというのは非常に大きな魅力でした。

石倉:

その予備コースの生物で、基礎は固められましたか。

岩窪:

そうですね。だいたいできるようになったと思います。

石倉:

それでは、最後に、セゲド大学4年生の日浦さん。お願いします。

日浦:

ここに来ようと思った理由ですが、私も吉成さんと同じように日本で1回、社会人をやっていまして、心のどこかでもう一度勉強したいという気持ちがずっとありました。

しかし、私は文系の大学を出ていますし、サラリーマンだったので、医療系の大学は少し敷居が高いと思ったのですが、やるからには自分が思いっきり挑戦しなくてはできないものが良いと思っていました。

それで、雑誌に掲載されていた案内を見て、なるほど、医学を学ぶのにこういう方法があるんだと、そう思ったのがきっかけでした。見学に来て、学生さんたちに会ったのですが、非常に優秀な先輩がいるということも聞いて、それで、絶対にハンガリー国立大学に進学しようと思いました。

石倉:

ありがとうございました。なるほど、英語で学べること、海外で活躍できること、医学部受験で足踏みしなくて済むことなどが理由の方が多いようですね。

ハンガリー医科大学事務局 座談会 インタビュアのご紹介

ハンガリー医科大学事務局理事
岩尾總一郎
ハンガリー医科大学事務局
専務理事 石倉秀哉
国際医療福祉大学大学院教授
北村義浩
セゲド大学チューター
竹内雄一
セゲド大学4年生
日浦とき雄
セゲド大学2年生
斉藤千宙
セゲド大学2年生
西畑摩耶
セゲド大学1年生
川本歩
予備コース生
吉成翔
予備コース生
岩窪瑠南

※学年及び肩書は2016年6月末の時点のものです。