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昭和大学 一般入試 生物

2012年度

大問1は核酸の構造と複製に関する問題。全体としてやや難~難。

問3のプリン、ピリミジンという名称を答えさせる問題があるが、細かく難しい知識問題で、ここまで問う問題も珍しい。

問4の水素結合の本数による相補的結合の強さは、図表には文章として書かれているものといないものとがあり、おそらく学校や塾の授業では先生方がこの範囲を履修した際に一言言ってくださるというレベルであろう。この項目は高校生物ではかなり軽く扱われているが、これは生物学的に重要でないからという理由では決してない。大学以降の遺伝子範囲の学習や研究において、G-C間結合の相対的な強さによる特性を用いるものは多くあり、今後のためにもぜひ身に着けておきたい知識である。このような意味でもこの出題はただの難しい問題というだけでなく、生物学に大いに関わるとても大切な事項である。

問6はリーディング鎖とラギング鎖の合成方法の違いを問う問題。この部分の知識については図表に発展として掲載されているため、あまり詳しい記述はない範囲である。それを出題し、しかも記述式で問うてくるとは。この項目も上記に引き続き高校生物ではかなり軽く扱われているが、これは生物学的に重要でないからという理由では決してない。大学初歩生物では必ず詳しい記述がなされており、詳細な機構が図示され、相当なページ数を割くところのものである。これまたこの出題はと難解というだけでなく、生物学の遺伝範囲に欠かせない重要事項である。ここまでグダグダと述べてきたが、とどのつまり、どちらの問も発展的で学校や塾での授業、さらには教科書や図表にも詳細な記述がないのだから、この問題を正答するためには受験生諸君が自分で調べるなり、詳しい人に聞くなりするほかないということを意味している。

問8の記述問題はよくある問題。

大問2は呼吸とミトコンドリアに関する問題。全体としてやや難~難。

問3の記述問題は短いが、非常に難しい。図表にさえこの知識は載っていないだろう。大学に入ればすぐに習うが、これに関して何も学習したことのない受験生が予想して正答するのはとても難解なことであろう。

問7のピルビン酸とエタノールの有用性を問う問題はこれまた図表には直接的な記述のない知識であろうと思われる。しかし代謝の仕組みを語るうえで必ず外すことのできない発展的な内容であるし、図表に掲載されている回路状の反応経路からも読み取れなくもない。ただ、この問題が非常に難しいことに変わりはない。どちらの問題も生物学的な重要性は言わずもがなだ。

大問3は神経系に関する問題。全体として易~やや易。どの問題も難しくない。

問7の下痢をしているときに興奮している神経はどれかという問の出題の仕方もどうかとは思うが、下痢→排便→副交感神経という流れで落ち着いて解答しよう。

大問4は化学進化と構成元素に関する問題。全体として標準~やや難。記述問題も見られるが、他の問題も合わせすべて知識問題の域を出ない。しかし必要な知識が非常に細かく、この範囲を相当詳細に学習していないと覚えていないであろうと思われるものもある。特に問3の原始地球の予想表面温度や問7のコアセルベート説を唱えた科学者の名前など、図表を隅から隅までじっくりと読み込む必要がある。これほどまでに図表を熟読し暗記する勉強法の効果が大いに発揮される問題はそうそうないであろう。

2011年度

大問1は免疫の仕組み、細胞工学に関する問題。全体として標準~やや難。問2の記述問題はよくある出題ではないが、必ず教科書や図表には記述がある。

問6の細胞融合のための操作を問う問題は、図表のバイオテクノロジー範囲のところには必ず書いてあるので必ず覚えておきたい。赤本には別解として掲載されているが、電気ショックによる刺激とセンダイウイルス感染も覚えておきたい。なお、ポリエチレングリコールを作用させるという操作が正答となっているが、ポリエチレングリコール40%、塩化カルシウム11%の組成で混ぜ合わせたPEG液がもっとも細胞融合作用が高いと言われている。

大問2は腎臓の働きに関する問題。全体として標準。

問2は穴埋め形式であるが、オルニチン回路は受験問題としてはどの大学でもほとんど出題されないので特にイ、ウが埋まりにくかったのではないかと思われる。それ以外は典型的な標準問題である。

大問3は細胞研究の歴史に関する問題。全体としてやや易。

問5はエイズウイルスと日本脳炎ウイルスのどちらが大きいかで迷う。知らなければ(もちろん知っている人はごく稀であろうと予想されるが)鉛筆を転がすほかない。問6も同様にヒトの精子の長さとスギ花粉の長径とで迷う。これも前問同様、知らなければ鉛筆を転がすほかない。

大問4は動物の系統と分類に関する問題。全体としてやや易~標準。教科書と図表を詳細に暗記してあれば絶対に解ける。ただこの範囲の出題は珍しく、あまりやりこんでいない人も多いのではないか。これを機に今一度全範囲にわたる詳細な暗記を進めよう。この問題の設問文の特徴として「下線○かつ~」という出題が多いが、大方の分類を絞るのには下線をヒントにすれよいがそれ以降の細かい分類は~をヒントにするほかない。つまり設問分のうち、~に当てはまるような細密な知識まで身に着けなければこの問題を完全に解き切ることはできない。腰を据えて暗記しよう。

2010年度

大問1は様々な分野から広く出題される総合問題。全体として標準~やや難。まず、この問題の難易度を標準~やや難としたのは、問題のレベルが高いからではない。これは穴埋め問題が非常にややこしく、正答が難しいからだ。かっこが多すぎるため、一定の範囲内なら何を入れても当てはまるのではないかと思われるようなものも多々見受けられる。こういった問題をきちんと正答するには、問題文に似た説明的な文章、例えば教科書などを読み漁るか、過去問を解いて慣れるほかない。受験生の目には穴埋め問題なのに非常に嫌な問題として映ることでああろう。

問2,3はかっこが埋まれば問題なく正答できる記述問題であるので、勝負は穴埋めができるか否かである。あとそれにくわえ、多岐にわたる事項が出題されているので、広範な勉強をすることも同時に求められている。

大問2は嗅覚期と味覚期の構造に関する問題。全体としてやや難~難。

問1の味覚乳頭の種類を答えさせる穴埋め問題を正答できた受験生はいないのではないか。教科書には載っていないし、図表にもおそらく載っていないであろう。あるいは載せている出版社があったにせよ、読んでも忘れてしまうだろう。

この後に続く問2〜5も同様で、もはや鉛筆を転がすほかないのでは?と思わせる問題が並ぶ。昭和大学としては生物の学力というより運の強い人を受からせたいのであろうか。この問題では差がつかないと思われるので、どうやって合否を分けているのか甚だ疑問である。

ところで問6はそれ以前の問題で嗅上皮の面積や嗅細胞の個数を問う問題があることから、正解が予想できる問題となっているので正答は可能だ。ただこの知識は図表にも載っていない。数学や化学だけでなく、生物でも後半の小問は前問を利用する、あるいは前問が背景に存在しているということを意識して問題にあたろう。

大問3は血管系とリンパ系に関する問題。全体として標準。すべて知識問題である。問5の記述問題はよく酸素解離曲線のところで問われる典型頻出問題であるので、すぐに答えが思い浮かぶ人も多いことであろう。知らなかったにしても今覚えれば今後大いに役立つことだろう。

問8のリンパ管に関する問題は知らない人が多かったと思うが、胸管以外が消去法で消えることから正答できる。教科書や図表で覚えるしかないという大問であった。

2009年度

大問1は体温調節の関する問題。全体として標準~やや難。まず、この問題の難易度を標準~やや難としたのは、問題のレベルが高いからではない。これは穴埋め問題が非常にややこしく、正答が難しいからだ。かっこが多すぎるため、一定の範囲内なら何を入れても当てはまるのではないかと思われるようなものも多々見受けられる。こういった問題をきちんと正答するには、問題文に似た説明的な文章、例えば教科書などを読み漁るか、過去問を解いて慣れるほかない。受験生の目には穴埋め問題なのに非常に嫌な問題として映ることであろう。かくいう私ももはやコピペするほかない。

問2はアレンの法則とベルクマンの法則について答得るだけであるが、問3の後半、鳥についての記述は教科書や図表には載っていないと思われ、自分で考えるほかないが、ウサギの羽毛生え変わりのことについては必ず触れられているので、知らなくともこれをヒントとして考えることも可能である。

大問2は動物の行動に関する問題。全体として易~やや易。問6以外はただの知識問題である。落ち着いて得点したいところ。

問6は大方の受験生は知らないであろうし、教科書や図表にもこの記述はないであろう。こういう問題はしようがないので捨て問としてもよく、それよりも他の問題を確実に解ける知識を身に着けよう。

大問3は生態系に関する問題。全体としてやや易~標準。問2の計算問題を抜かして知識問題ばかり。

問2の計算問題もこの範囲を履修して時間がたっていなければ簡単に解けるものだが、本問の範囲(生態系)は受験ではさして重要視されていない範囲であるため、学習を重ねていない、あるいは学習しても忘れてしまったなど、これらに当てはまる人が多いのではないか。全範囲がどこもかしこもしゅつだいされるから隅々までやらねばという気概をもって普段から学習したい。

2008年度

大問1は代謝と温室効果に関する問題。全体として標準~やや難。まず、この問題の難易度を標準~やや難としたのは、問題のレベルが高いからではない。これは穴埋め問題が非常にややこしく、正答が難しいからだ。かっこが多すぎるため、一定の範囲内なら何を入れても当てはまるのではないかと思われるようなものも多々見受けられる。こういった問題をきちんと正答するには、問題文に似た説明的な文章、例えば教科書などを読み漁るか、過去問を解いて慣れるほかない。受験生の目には穴埋め問題なのに非常に嫌な問題として映ることでああろう。かくいう私もコピペするほかない。

問2はもはや生物の問題ではなく、社会科の時事問題に近いと言ってよい問題であろう。ニュースにも目を通しておけという大学側からのメッセージなのか。

問3の問題は昭和大学にしては長めの記述問題であるが、生物でも勉強するしそれこそよくニュースでも言われていることであるので簡単に解けることであろう。問4の計算問題は化学を履修していれば問題はなし。

大問2は卵割と体細胞分裂に関する問題。全体として易。描図問題もあるが、もはやすべて知識問題である。

問1の穴埋め問題や問2の生物具体例選択問題、どちらも教科書程度の知識のみで正答可能。

問3のグラフ描図問題は、体細胞分裂と卵割のDNA量変化のグラフは卵割を勉強したときにとても強調されるところであるので、グラフを空で描けて当然といったところ。この大問で一問でも解けなかったものがある人はもう一度教科書から図表からすべて暗記しなおそう。

大問3は藻類と光合成色素に関する問題。全体として標準~やや難。

問2の正解の選択肢のうちルテインとジアノキサンチンは誰も知らないのではないか。これは問2だけでなく、問3,4,5も知らない人が多いと思われる。

問3の色素の退色をテスト時に思いつくのは相当難しい。捨て問かもしれない。

問4,5はよほど藻類や海洋に詳しいというわけではない限り、鉛筆を転がすほかない。この大問で差がつくのか疑問である。

 

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