Vol.2 私立大学医学部入試の難易度
私立大学医学部の入学試験の偏差値は、最低の岩手医科大学で61、最高の慶応大学では72と非常に高く、入学試験の最高峰というにふさわしい難易度です。
大学名 | 偏差値 | 大学名 | 偏差値 |
---|---|---|---|
岩手医科大学 | 61 | 東京医科大学 | 64 |
埼玉医科大学(前期) | 64 | 東海大学 | 62 |
自治医科大学 | 67 | 昭和大学(Ⅰ期) | 67 |
獨協医科大学 | 62 | 愛知医科大学 | 66 |
東邦大学 | 65 | 藤田保健衛生大学(前期) | 66 |
杏林大学 | 64 | 金沢医科大学 | 64 |
日本大学 | 66 | 兵庫医科大学 | 66 |
日本医科大学 | 68 | 近畿大学(前期) | 66 |
帝京大学 | 61 | 大阪医科大学(前期) | 69 |
慶応大学 | 72 | 関西医科大学 | 68 |
順天堂大学 | 68 | 川崎医科大学 | 63 |
慈恵会医科大学 | 70 | 福岡大学 | 65 |
聖マリアンナ医科大学 | 61 | 産業医科大学 | 66 |
北里大学 | 65 | 久留米大学 | 66 |
東京女子医科大学 | 64 |
理系科目の入試問題は、慶応大学・慈恵会医科大学・順天堂大学・大阪医科大学・昭和大学など以外の大学では入試の標準~発展レベルの典型問題がほとんどです。特に、川崎医科大学、金沢大学、岩手医科大学などの問題は、網羅系の問題集をやりこんだ人にとってはどこかで見たことのあるような問題ばかりです。
一方で、出題数に比べて試験時間は非常に短く、一問あたりの解答時間は非常に短くなります。これが顕著だったのが2014年度の東邦大学で、化学・生物を選択すると1問あたり1分30秒、物理を選択すると2分30秒しか時間がありませんでした。数学も15問を90分で解かなくてはならないなど、非常にスピードが要求されました。
英語も文章が難解ということはありませんが、文章量と問題数が多いのは理系科目と同じです。また、発音・アクセントや文法問題も多く出題される一方、英作文はほとんど出題されません。
ただし、大学によっては傾向が全く異なるものもありますので、注意しましょう。例えば、金沢医科大学や福岡大学の英語の問題はセンター試験とほぼ同じ形式で行われますし、一方で藤田保健衛生大学では、ほとんど読解のみです。出題形式については出願前にしっかりとチェックしておきましょう。
このように、問題の難易度は標準で、時間が極端に短いというのが私立大学医学部の入学試験の難しさです、知識を網羅して問題演習を数多くこなした人が合格する傾向にあります。また、理系科目はほとんどの人が高得点を取りますから、最も差がつくのは英語です。今までの合格者も英語が得意な人が多く、理系科目が得意で英語が苦手というタイプの人はあまり合格していません。