2015年度　九州・沖縄地方 国公立大学医学部合格者数ランキング

九州・沖縄地方は私立と公立が入り混じっているのが特徴です。私立の有力校は九州のラ・サール、久留米大附設、青雲、沖縄は昭和薬科大学附属、公立の有力校は熊本、宮崎西、鶴丸、大分上野丘、修猷館高校などです。

地域別に細かく見ていくと、鹿児島では私立のラ・サールが軍を抜いており、2番手の公立、鶴丸の2.5倍以上の学生を国立医学部に送り出しています。北部、福岡～長崎では、久留米大附設と公立トップの修猷館の合格者数の間は2倍以上差が開いており、6年一貫教育の私立高校の強さはこの地でも見ることが出来ます。同様に沖縄でも私立の昭和薬科大付属が2番手の開邦に3倍以上の差をつけています。

2015年度　国公立大学医学部合格者数割合 ランキング

国公立大学入学者割合となると、私立の優位性がさらに際立ちます。しかし、ランキングの中盤では公立高校がかなり頑張っていて、このあたり、私立全盛の近畿地方や関東とは様子が異なります。

順位はほぼ固定されてしまっている感があり、昨年度から微妙な変動はあったものの、ほとんど変化はありません。関東や関西のような都市圏では、順序が目まぐるしく変わる一方、九州や沖縄、あるいは東北、北海道のような地方では順位がほぼ固定されているのは、いわゆる進学校が少ないため、選択肢が少ないからです。その結果、優秀な生徒が特定の高校に集中してしまうのです。

※合格者割合は文系を含めた全校生徒数に対する割合です。特進クラスや選抜クラスのような特定のクラスを考えた場合は必ずしもこの順位通りにはなりません。そうしたクラスについては、学校説明会、あるいは地元の進学塾などにお問い合わせください。

2015年度　国公立大学医学部＋東大・京大理系合格者数 ランキング

九州は、地元志向が強く、東大・京大への進学者が少ない地域です。1位、2位のラサール、久留米大附設でもそれぞれ20名、30名程度で、昭和薬科大附属に至っては、数名が進学したに過ぎません。優秀な学生の多くが九州大学に進学していて、4位の熊本では文理合わせて60名、6位の修猷館は109名、8位の筑紫丘は83名もの学生が九州大学に進学しています。

一方、沖縄の昭和薬科大学附属では、九州大学もその他の旧帝国大学も進学者は数名しかおらず、最も多かったのが琉球大学で55名でした。すると、昭和薬科大学附属の学生の上位3分の1 は国立大学医学部に進学できるほど優秀なのですが、一方、その3分の1 以下の学生の実力は、上位層と大きく離れていることになります。

ですので、昭和薬科大学附属高校の総合力は、医学部合格者割合のランキングがより下位にある修猷館高校や筑紫丘高校には及ばないと考えられます。中学校入試や高校入試で医学部に多く合格している高校に進学したいと考えている人は、こうしたデータをよく読んだ方が良いでしょう。

上位だけずば抜けてできるのに、下位の学生が低迷している、というのは良くある事で、特進クラスを設けているような学校によくみられる現象です。そういう学校では、特進クラスによい先生が偏ってしまいがちで、入学しても下位のクラスに振り分けられると、苦戦を強いられるということが良くあります。

2015年度　九州・沖縄地方 国公立大学医学部＋東大・京大理系合格者割合 ランキング

国公立大学医学部＋東大・京大理系合格者割合では、久留米大附設が数字を上げた一方で、ラサールが数字を下げたために1位と2位が入れ替わり。青雲と昭和薬科附属も同じように入れ替わった。他はほとんど変化はありませんでした。

※合格者割合は文系を含めた全校生徒数に対する割合です。特進クラスや選抜クラスのような特定のクラスを考えた場合は必ずしもこの順位通りにはなりません。そうしたクラスについては、学校説明会、あるいは地元の進学塾などにお問い合わせください。