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第五回:参考書選びは重要。6割わかるものを選ぶ

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ざっくりいうと

  • ① わかるところまで戻る。中学校の内容まで戻る勇気が必要
  • ② 背伸びすると、途中で嫌になってしまう、見栄を張らない事
  • ③ わかるところから始めて、他の人よりも速いスピードで進めればよい

そして、選んでくるのは「基本高校・・」や「これでわかる高校数学」と言った文字の書いてある問題集です。もし、あなたが大学を出て間もなく、しかも大学時代に家庭教師や塾講師をしていて、中学内容をほぼ把握している状態、しかも高校の内容もある程度教えていた。と言う人なら、高校の参考書から始めるのが良いかもしれません。

ですが、もしも30歳を超えていたり、高校の内容を全く覚えていないような場合や、出身校が文系大学の場合は、ちょっと待ってください。おそらく、高校の学習内容は難しすぎると思います。

受験業界の格言に「学習は、戻れるところまで戻って始めろ」「必要な量が問題なのではなく、勉強を進めるスピードが重要だ」というものがあります。戻れるところまで戻れ、と言うのは、ほとんどわかる事ばかりの所から始めろ。と言う意味です。そうすることによって勉強のスピードが上がります。そして、勉強のスピードが上がれば、たとえやらなくてはいけない量が多かったとしても、努力すればゴールにたどり着くことができます。

この格言の逆は、「見栄を張って難しい問題に手をだす」「たくさんやる時間がないと焦って難しい問題に手を出し、結局進まないで挫折する」です。これも先生たちの間ではよく言われることで、特に難関大学を目指す自称進学校の学生や、受験直前の学生、昔は偏差値が高かったと自負する再受験生によくみられる症状です。こういう症状の人は、たいていそのままドロップアウトしていってしまいます。

分からないところから始めると、勉強は本当に進まなくなってしまいます。1日で3ページ程度しか進まないことだってあります。それに対して、分かるところから始めれば、本にもよりますが1 日で100 ページ進めることもできます。時速3 ㎞と、時速100 ㎞の戦いなら、多少距離の差(やらなければいけない勉強量の差)が大きかったとしても時速100 ㎞の方が先にゴールするに決まっていますね。

難易度の高いところから始めるより、
できるところから始める方が、結果的に早く合格ラインに達する。

難易度の高いところから始めるより、できるところから始める方が、結果的に早く合格ラインに達する

また、医学部のような難易度の高い試験は、小手先のテクニックだけで乗り切ることは出来ません。知識を体系化し、1つ1つ項目の理解を深めていかなくてはいけません。そのためにも、理解できるところからしっかりやっていくことは大切なのです。

今まで、どのような学校にいたか、社会人としてどのようなキャリアを作ってきたか、それはこれから取り組む受験には関係のない話です。大学受験は大学受験の能力が必要。それをしっかり理解して謙虚になることが大切です。○○大学を出た、とか、▲▲という会社にいた(いる)、というプライドは一度捨てた方が良いでしょう。逆に、それが足かせになって前に進まない人を良く見かけます。

まず、自分がどこから始めるべきなのかを冷静に判断し、それがどんなに基本的な内容だったとしても素直にそこから始めることができる人が、医学部合格を勝ち取るのです。

では、実際のところ、どのような基準で教材を選べばよいのかと言うと、初学者は問題集をぱらぱらとめくってみて8 割くらい解けそうなもの、少し慣れてきたら6 割くらい解けそうなものを選ぶと良いです。そして、参考書は、その問題集のレベルから、もう少し上くらいの内容までが書いてあるものを選ぶといいでしょう。

初学者には、項目ごとに分かれているものより、教科書のように単元ごとにつながりのあるものの方が使いやすいです。化学のDO シリーズのように例題⇒解説のように例題ごとにこま切れになっているものは避けた方が賢明です。むしろ学校の教科書のようなものの方が、問題数が少なく難易度がそれほど高くなかったとしても、その教科の全体像をつかむことができるため、初心者には適しています。

具体的な勉強法や参考書の組み合わせについては、第六回・第七回で説明しようと思います。

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