大学への新数学演習
- 出版社
- 東京出版
- 種類
- 問題集・教科書調
- 著者
- 東京出版
- 難易度
- 入試発展問題~入試発展問題+α
書評
大学への数学は、日本で最も古い受験参考書の一つだが、その大学への数学が今までに蓄積してきた問題の中から、特に演習効果が高く難易度が高いと考えたものを選んで作った問題集。
旧課程版は1960年ごろまでさかのぼっており、最新のトレンドというものはほとんど意識せず、エレガントに解けるものや難易度は高いが解説するに値する問題が並んでいた。
新課程版は2009年以降の新しい問題ばかりで構成したためか、問題の選び方にやや無理があるように思う。東京大学を志向している東京出版らしく、計算量や場合分けの多い問題が続くが、数学的に面白い、というものは減ったし、エレガントな解法も影をひそめた。
この本は、数学がとても得意で、かつ、大学への数学が非常に好き、という人のための本だとおもう。東大で高得点を取りたい人は、自分の力を試すためにやってみてもいいが、他の教科を含めて、よほど余裕がない限り手を出さない方がいいだろう。