④教科横断型の問題を論理的に解けるようにすること

モデル問題には社会科的な要素が含まれていますが、平成29年3月に発表された小中学校の学習指導要領でも、他教科との関連を積極的に図るという項目が新設されています。

これらのことから大学入学共通テストにおいて、実生活に密着したものや社会科、理科、英語科などの他教科をからめた教科横断型傾向の問題が出題されることも十分考えられます。グラフなどの読み取りの練習なども必要になってくると考えておくほうがよいでしょう。

⑤生活体験を増やすこと

モデル問題で取り上げられているのは、行政機関の広報資料、家族の会話文、民間企業の提案書、駐車場契約書など、いずれも実生活に密着したものです。

したがって、幼いうちから様々な生活体験をしておくことが役立つ可能性は高いでしょう。そして、この生活体験は、未知のものに対する抵抗感をも減らしてくれます。なじみのない文章や資料などを目にしても抵抗感に邪魔をされることがなくなるのです。

近頃、切り身の魚が泳いでいると思っている子どもがいることや、イカをさばく動画に対して「動物虐待」だというコメントがあったというニュースがありました。これらはいずれも生活体験の不足が影響しています。勉強をしていれば家の手伝いはしなくてもいい、外で自然と触れ合う時間を勉強に充てる方がいい。こういった考えに基づいた受験勉強では、これからの入試に対応することは難しくなってくるのではないでしょうか。