センター試験対策と大学入学共通テスト対策の共通点と違い

今回発表された大学入学共通テストの【解答させる内容(問題の例)と資質・能力の関係】は以下のようになっています。

第1問 問1テクストの全体の把握、精査・解釈
問2テクストの精査・解釈に基づく考えの形成
問3テクストの精査・解釈に基づく考えの形成
問4テクストの精査・解釈に基づく考えの形成
第2問 問1テクストの精査・解釈に基づく考えの形成
問2テクストの精査・解釈に基づく考えの形成
問3テクストの精査・解釈に基づく考えの形成

モデル問題のすべての設問で、テクスト(=文章)の精査・解釈する力を求めていることは、一目瞭然です。

この点をふまえて、現行のセンター試験対策と大学入学共通テスト対策の共通点と違いについて、見ていきましょう。

共通するのは、文章を正確に読み取る力を養成すること

センター試験では、文章に書いてあることと問われていることを正確に読み取り、解答の根拠を本文から探し出して、選択肢と照合し、最適解を見つける力が必要です。

大学入学共通テストにおいても、「マークシートを含めた全体で評論や小説、古文、漢文も出題しバランス良く取り上げたい」という意向を文部科学省は示していますから、センター試験で必要とされる力と同様の力が必要です。

つまり、読解力・情報収集能力・情報処理能力・思考力・判断力の養成はこれまでどおり必要であり、漢字力・語彙力・文法力を身につけ、論理的に文章を読む力を鍛えなければなりません。

大学入学共通テスト記述問題では、これまでとは異なる切り口からの対策が必要

大学入学共通テストの記述問題の対策には、センター試験で求められた読解力・情報収集能力・情報処理能力・思考力・判断力に加え、複数の資料から収集して処理した情報を読み取る情報活用能力とより論理的な思考力が求められます。このような力が求められる問題は現在の多くの生徒が苦手とするものです。