ペーチ大学 日本人コーディネーター(カラディ 真知子さん)への取材
2016年7月29日
- Que:
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よろしくお願いします。ハンガリーは日本から9000㎞離れていて、あまり情報がありません。このインタビューでは、ハンガリー国立大学に通う学生さんたちが過ごす街について、それから、学生生活について紹介するためのものです。
さて、まず、ペーチの街についてお聞きしたいと思います。
私もハンガリーに行ったことがないですから、グーグルマップで見ただけですが、セゲドやデブレツェンよりもきれいで、中央広場に面する建物やカフェは統一感があり、観光客が多いように思います。
- Ans:
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ペーチはローマ時代から続く2000年もの歴史のある町です。町の中には初期キリスト教徒の墓の遺跡などの世界遺産、文化的遺産となっている建物も多くあり見どころがたくさんあります。2010年にはヨーロッパ文化都市として選ばれ、さらに多くの観光客でにぎわっています。
町の中心にあるセーチェニ広場は広々としていてそこからは遊歩道が東西南北に広がり、通りにはたくさんのレストラン、カフェ、ブティックが並び、行きかう人々でにぎわいとても楽しい通りになっています。町はコンパクトにまとまっていてショッピングモールも町の中にあるのでとても便利です。
ジョルナイの陶器で装飾された建物もかわいらしく目を引きます。町の中心の広場にはオスマントルコに占領されたときの名残り、モスクがあり、ほかの都市とは少し趣が違いそれも魅力になっています。
- Que:
- 人口15万人で小さな町のようですが、露店なんかもかなり出ていて、活気が感じられますね。
- Ans:
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1年を通じてたくさんの催し物があります。
特に大聖堂の前のマロニエの木々に囲まれた通りではブドウの収穫祭、地酒や食べ物のお祭りなどなど、それにコンサートもよく開かれています。年に1回6月には劇場の集いという催しもあり、国立劇場では全国から俳優たちが集まりパーフォーマンスを披露してくれるのでそれを楽しみにして地方からも人々が集まってくるようです。
6月は試験期間ですが、ちょうどその時期にワインやコルバース(ソーセージ)の屋台が出で地元の人もおしゃべりを楽しむ憩いの場所になっています。学生たちも試験の合間にはコルバースを食べに行ったりしてちょっとした気分転換になっています。
- Que:
- ペーチは農業に適していて、ワインでも有名だそうですね。確か、19世紀にはスパークリングワインが作られていて、かなり安く飲めるとききます。よく行くレストランやお勧めのレストランがあれば、教えてください。
- Ans:
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大聖堂の前にシャンペイン工場がありました。2年ほど前に残念ながら工場を閉めてしまいましたが、その脇には地下レストランがあり、その当時使用していたブドウ絞り機などが置かれていていい雰囲気を出しています。このお店はふらっと立ち寄るというより特別な日に利用されているお店です。
もう一つ2,3年前から注目を浴びているのが中心部より少し離れたところにあるジョルナイレストラン。ジョルナイの陶器工場跡地にできたレストランです。建物は色鮮やかで優雅な雰囲気に包まれていてここも何かの記念日に利用したいおしゃれなレストランです。
町の中心の広場のあたりにはたくさんのレストランがあり、特に広場の横にあるレジェルというお店は気軽に入れる軽食レストランで値段も手ごろなので学生や観光客に人気です。ビールの種類がたくさんあるエジェレットは小さな店だけに予約をしないと入れないというぐらい若者たちでにぎわっています。ワインの種類がたくさんあるフォテルもキライ通りにあります。日本人がよく行くケーキ屋ヨーカイケーキ屋はかわいらしいケーキがたくさんありとても人気です。
- Que:
- 首都のブダペストまでは200㎞で、電車で2~3時間ほどらしいですね。ペーチ大学の学生で、ブダペストまで遊びに行く人は多いですか。
- Ans:
- ほとんどの学生がブダペストで予備コースを過ごした学生なのでブダペストにはよく出かけています。電車で3時間ほどかかりますが月1回、もしくは2か月に1回ぐらいは気晴らしにブダペストのお友達のところに行ったり、お買い物をしたりしています。
- Que:
- ペーチ、セゲド、デブレツェン、ブダペストはそれぞれ離れた都市ですが、都市ごとに住んでいる人の性格に特徴はありますか。
- Ans:
- あると思います。ペーチは地中海性気候と言われていることもあり温暖で太陽の光がふんだんに注ぐ明るい街です。人々はそのせいか明るく人懐っこくバス停で立っていたもすぐに声をかけられたりします。特にペーチは異民族が多く集まっている町で長い歴史の間に他民族を受け入れてきたということもあるのでしょう、開放的でとても親切な人が多いです。
- Que:
- ありがとうございました。