チェコ国立マサリク大学 医学部 日本人コーディネーター(峯岸 恵里さん)への取材①
- Que:
-
ブルノは遺伝の法則で有名なメンデルが実験をおこなった修道院があり、今は多くの大学があるなど、文教都市という雰囲気が感じられます。
一方で、学生は若者が多いでしょうから、非常ににぎやかな街なのではないかと思いますが、街の雰囲気はどのような感じでしょうか。
- Ans:
-
初めてブルノに来た時、カラフルな街並みに魅了されたことを覚えています。街の中心にある旧市庁舎の塔から見た景色はパノラマのようで、丘の上に聳えるシュピルベルグ城や、聖ペテロ聖パウロ大聖堂からは、ブルノの歴史を感じることもできます。石畳の路地に入ると、レコードショップや古本屋さん、お菓子屋さんもありますので、気の赴くままに歩いているだけで、素敵なお店に出会えることもあります。
おっしゃる通り、ブルノは約10万人の学生が暮らす学園都市ですので、特に平日と土曜日に街中に行くと、たくさんの人で賑わっています。街の中心である自由広場では、春はイースター、夏はビール・ワインフェスティバル、冬はクリスマスマーケット等季節のイベントが開催され、日本からの学生もチェコならではのイベントを味わうことができます。しかしながら、日曜日はほとんどのお店がお休みですので、静かに暮らせるところも、ブルノの魅力の一つです。
- Que:
-
この間、頂いたパンフレットを読んでいたところ、チェコ人は食べることが大好きだ、というような文章を見かけましたが、ブルノの街で、若者が行くお店というとどのようなところがあるでしょうか。
- Ans:
-
チェコ人は、食べることも飲むことも大好きです。食べる前に、「Dobrou chuť!(ドブロ フッチ/食事を楽しんでね!)と声を掛け合います。ビール大国ですので、ブルノ到着後、先ずはビールを堪能してみる日本人の学生も多くいます。
チェコの食文化は、ドイツ、オーストリア、ハンガリーなど周辺国の食文化に影響されながら、自国流にアレンジされてきました。料理の中心は、やはりお肉です。特に豚肉を多く食べると思います。季節によっては、ウサギやカモ、ガチョウの肉も、伝統料理として食卓に並びます。チェコでしか食べることができない、クネドリーキ(茹でパン)が添えられ、全て一枚の大皿に盛られます。
ブルノの街中には、カフェやレストランがたくさんあります。中でも自由広場にあるPivnice Pegas(ピヴニツェ・ぺガス)は、独自のオーガニックビールを作っており、チェコ料理も堪能できるので学生からも評判が良いです。その他にも、ブルノでは、日本食、中華料理、インド料理などアジア系の食事も楽しむことができます。「Koishi」という美味しい日本食レストランもあり、学生たちは大事な試験が終った後ご褒美として行くようです。
- Que:
-
日本からマサリク大学に留学する若者は、10代か20代の人がほとんどですが、彼らは学校が終わった後や休日、どういうところで遊んだりしていますか。
- Ans:
-
平日は、勉強に時間を費やす学生がほとんどです。授業の合間に、スタディルームや大学の図書館で勉強している学生の姿を見かけます。ブルノには、劇場や美術館、ショッピングセンター、映画館、レストラン、パブも揃っていますので、休日に街中でお友達と食事をしたり、映画を見たり、ボーリングで汗をかくなどして息抜きをする学生も多くいます。チェコにも祝日がありますので、3連休になると、周辺都市へ出向き、羽根を伸ばす学生もいます。
- Que:
-
ブルノからはウィーンが非常に近く、ベルリンやワルシャワなどへも比較的短い時間で出ることができると聞きました。休日などに、そうした都市に出かける日本人留学生はいます
- Ans:
-
ウィーンにでかける学生はいますが、やはり日々の勉強が最優先ですので、授業がひと段落した時にのみ行く学生が多いかと思います。夏休みなどの長期休みに、日本帰国前にヨーロッパを旅行する学生はいます。今年の冬休みは、イギリスやフランス、パリに出かける学生がいます。