分析表

傾向

90分で大問は5問。記述式と記号選択式の併用。第1問は英文和訳問題。第2問は下線部和訳問題と空所補充問題から成る長文読解総合問題。第3問は下線部和訳問題と文補充問題から成る長文読解総合問題。第4問は長文中の下線部の語句整序作文。第5問は和文英訳問題。

読解問題過去出題テーマ（★は医療系テーマ）

「与えることの意味」
「清潔さを保つ際にどのようにバランスをとれば良いか」
「宇宙ステーションでの外科手術の可能性」★
「天然痘ワクチン治療が始まったきっかけ」★
「土壌の果たす役割」
「腫瘍があることを人に伝えることの難しさ」★
「再利用可能なビンを使うこと」
「エベレストのごみ問題」
「ジョン・スノウによるコレラの研究」★
「癌になる要因について」★
「物質主義が鬱病患者を生み出す」★
「学校における望ましい学習環境とは」
「抗生物質と耐性菌」★
「自動操縦されている飛行機について」

対策

問題の難度は全体的にやや高く、90分という試験時間を考慮すると設問の分量もやや多い。また、英文和訳問題や和文英訳問題など記述式解答の問題が多く、内容を的確に理解した上で和文、英文を書く必要がある。和文英訳問題では新聞記事や書籍などのこなれた日本語を英語に直すことが求められており、分量も多いため、日ごろから「これは英語に直した場合どう表現すればいいだろうか」ということを考えて瞬間的に英訳する練習を積む必要がある。英文は医療系を中心に広く自然科学系のテーマのものが出題されているので、これも日ごろからそうした英文を数多く読み、内容理解力や語彙力を養う必要がある。

攻略ワンポイント

和文英訳問題ではこなれた日本語の意味を的確に把握し、対応する適切な英語での表現を考える必要がある。2018年度は依田徹『盆栽の誕生』からの一節を英訳させる問題で、「盆栽」「美意識」「造形的特徴」「枝ぶり」「幹の傾斜」といった表現を英語に訳すことが求められた。たとえば「枝ぶり」は木のかたちのことなので the shape of a tree とすることができるが、そうした日本語に特有の言葉の意味を理解し、適切な言い換えを知っていないと英訳することはできない。

参考