【取材】アイメディカ 佐野 祐子 先生

学習計画表

平野:

今回は、Plan-Do-SeeのPlan、学習計画表について伺いたいと思います。まず、学習計画と授業計画は違うものなのでしょうか。

佐野:

学習計画表は、その生徒がどこまで学び、どの程度まで理解したかを一覧表にしたものです。授業計画はどの期間にどの単元を教えるか、ということの一覧表ですので、意味が異なります。

平野:

なるほど、授業計画はスケジュール、学習計画表はスケジュールとその子のカルテの両方の性質を持っているわけですね。

佐野:

そうです。アイメディカでは生徒一人ひとりに、 教科ごとの学習計画表を作っています。

平野:

そういうツールがあると、先生も生徒の状況がわかりやすく、情報も共有しやすくなりますね。

佐野:

生徒一人ひとりの顔が異なるように、得意不得意の範囲や学力や理解力は異なりますから、ベテランの先生といえども、その生徒についての情報がまとまっていなければ指導のしようがありません。

平野:

しかし、ぜいたくなシステムですね。

佐野:

少人数にしているのはそのためです。医学部合格のラインは全員同じですが、そこに至る経路は人それぞれなのです。ですから、 一人ひとりに学習計画表を作り、それぞれの力に合わせて医学部合格を目指させるほうが、 全員同じペースで指導をするよりも効率よく力を伸ばせます。私を含めた講師が、生徒一人ひとりに目を行き届かせることができるよう、全力を尽くしています。

平野:

ところで、この学習計画表の見方を教えてください。

佐野:

横に単元を表す進度、縦に難易度を表す深度をとった表で、縦の深度は、教科書例題レベルから始まり、私立大学医学部の上位校や国公立大学医学部レベルまで細かくレベル分けされています。この表に記号を書き込むことでその生徒がどの単元をどのレベルまでマスターしたか、 次にやらなければならない課題や目標と現在の実力の差が一目でわかるようになっています。

平野:

意外とシンプルにできているんですね。

佐野:

複雑なシステムは見栄えは良いのですが、他教科の先生が見たときに理解しにくい、入力に時間がかかり、結局継続できなくなってしまうなどの欠点があります。アイメディカの学習計画表は、8年間の指導の中で、無駄をなくし、誰でもわかるようにできるだけ簡素で、実戦的なものに仕上げたものです。