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日本医科大学 小論文 過去問解析

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過去三年間の出題内容

2018年 前期1日目
東山魁夷の絵「道」を見て思うところを600字以内で述べる。
前期2日目
「詰め込み教育」→「ゆとり教育」→「脱ゆとり教育」というように教育は変わってきたが、自分の考える理想の教育について600字以内で述べる。
アニメ『つみきのいえ』を見て思ったことを600字以内で述べる。
2017年 前期1日目
ノーベル生理学賞・医学賞の日本人受賞者の表を見て感じたことを、600字以内で述べる。
前期2日目
わが国は人口減少期に入っている。1950年から2060年までのわが国の総人口の推移表を見て、 これからの時代、どのような対処が考えらえるか、600字以内で述べる。
後期 (時間は前期より長く90分)
提示された映像の内容を参考に、自分の将来に対する考えを、600字以内で述べる。
2016年 1日目
近年、集団や組織(企業、スポーツ界など)のトップに外国人が就任する場合が見られるが、必ずしも成功事例ばかりとは限らない。 日本人の得手不得手に触れながら、ガバナンス(統治、管理)のあり方について、600 字以内で述べる。
2日目
ネズミの背中で再生したヒトの耳の写真を見て、再生医療について思うことを600 字以内で述べる。

分析

2016年から傾向が変わり、2015年までの長めのテーマ型から、資料型とテーマ型になった。資料は、表やグラフ、図や写真、映像など様々である。テーマ型の場合はやや短くなっている。日本医科大学は、医師となるために必要な知識・技能の獲得のための努力ができるだけでなく、「生命倫理を尊重し、医学を学ぶための知識・知性および科学的論理性と思考力を備えた人」「病める人の心を理解し、相手の立場で物事を考えることができ、主体性を持ちつつ協働して学ぶことのできる人」「社会的な見識を有し、周囲との協調性を尊重しながら、自らを表現し、判断できる人」「世界の医学・医療の進歩と発展に貢献する強い意欲のある人」を求めている。この点を踏まえると、近年多様な形式の出題が続いていることも納得がいく。

2018年の前期1日目では、絵を見て思うところを述べるというものが出題された。左右には緑の草が生い茂り中心にまっすぐな道が続いている絵である。このような問題では、発想力や想像力を通してどのような考えの人間であるかが見られている。前期2日目はテーマ型での出題である。理想の教育について述べるものであった。国際化社会、AIの活用などと絡めて考えるとまとめやすいかもしれない。2018年の後期では、2008年に発表された加藤久仁生監督の短編アニメーション映画である「つみきのいえ」を見て思うところをまとめるというものが出題された。「つみきのいえ」は、海面が上がってくる海の中に建つ家に住む老人の一日を描いた作品である。家を上へ上へと積み木のように増築して暮らしているが、ある日パイプを海に落としてしまったため、潜水服を着て海の中にある下の階へと降りていく。そこから場面は回想シーンへと変わる。海の中にはこれまで過ごしてきた部屋が続いている。その部屋にはその時々の思い出が眠っている。年老いた妻との別れ、娘夫婦と孫との日常、娘の結婚、妻との出逢い…。回想シーンが繰り広げられていく。一番下の部屋にたどりつくと、一つのワイングラスが転がっている。その部屋の思い出は妻と二人でこの家を作り始めたときのもの。そして、二人でワインを飲みながら食卓を囲んでいるもの。老人は、転がっていたワイングラスを拾い、今生活している最上階の部屋へと戻り、その部屋で二つのワイングラスにワインを注ぎ、乾杯をする。ここには、人の一生が凝縮されている。人の一生、人間にとっての思い出の意義、この老人の姿は遠い未来の子孫の姿かもしれない。感性や共感力などを通して人間性が見られていると言えるだろう。

2017年前期1日目はノーベル生理学賞・医学賞の4人の日本人受賞者と受賞年、受賞テーマ、信条をまとめた表を見て、感じたことを述べるものであった。共通点や相違点に着目するとまとめやすい。利根川氏・大村氏・大隅氏の3人の信条に共通点があることはすぐに気づけるだろう。発想力や注意力、課題発見力などが求められる。前期2日目では、人口推移のグラフを見て人口減少にどう対処すべきかをまとめるものが出題され、社会的見識を見るものとなっている。2017年の後期では、NHKで放送された指揮者の映像を参考に、自分の将来を考えさせる問題も出題された。指揮者が果たしている役割に着目し、医療にあてはめて考えてみるとよいだろう。演奏家を結びつけ、オーケストラという一つのチームを統率するのが指揮者である。この点に目を向ければチーム医療について考えることができるだろう。また、この出題は、講義を理解する力があるか、聞いた内容を理解しそこから思考して論理的に論述する力があるかを見るものとも言えるだろう。

2016年の1日目は2015年の傾向の名残が感じられるテーマ型での出題である。設問文に論じるべき点が明確に提示されているので、論じやすいと言える。2日目は写真を見て論じるというものが出題された。これは今までになかったものである。ネズミの背中に再生した人の耳の写真を見て再生医療について思うことを述べるという問題は、倫理的課題や心理的課題に対する考え方がわかるものである。

様々な出題形式とテーマにより、大学が求める人物像と合致しているか、適性があるかを見ていることは明らかである。

対策

設問文に手がかりとなる言葉が含まれている場合が多いので、その点を押さえたうえで問われていることを確認する。資料を見て、感じたことを述べるという場合は、特徴となる点や共通点などに着目したり、違和感を抱くような点に着目したりするとよい。

資料型の場合は、想像力・発想力・課題発見力・観察力・大局的に物事を捉える力などが不可欠である。それに加えて、日本医科大学の場合は、見聞きした内容を正確に理解する力も見られることを想定して対策をすべきである。

物事を多角的に考え、それぞれの視点についてその根拠や対立する視点を考えるようにする。「なぜ」と問うことを習慣づけたり、自分とは異なる見解を想定してそれに反論したりする練習を行うのも役立つ。また、共感力や推理能力・分析能力など問題求められるので、日頃から他者理解という点を意識して会話をしたり、自分と他者との見解の違いなどを意識したりするとよい。

また、医療用語については意味と内容を理解し、それぞれの問題点や解決策を示せるようにするとともに、自分の考えを構築しておこう。

絵や図を見ながら気づいたことや考えたことをまとめながら構成メモを作成する練習、また、ニュースなどを見ながら内容をまとめつつ、自分の考えをまとめて構成メモを作成する練習もしておこう。そして、その構成メモをもとに、序論・本論・結論という小論文の基本的な流れを意識し、論理展開の明快な文章を書く練習を行おう。 映像や図表、絵などの資料型・テーマ型からの出題を想定して、様々な大学の過去問にあたり対策しておくのもよい。愛知医科大学や国際医療福祉大学、昭和大学、東海大学などの過去問で練習するとよいだろう。

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