分析表

傾向

60分で大問は4問。記述式と記号選択式の併用。第1問は長文読解総合問題。第2問は長文読解空所補充問題。第3問は短文言い換え問題。第4問は長文読解内容一致文選択問題。読解総合問題では空所補充問題、動詞の適切な活用形を記す問題、内容一致文選択問題、下線部和訳問題、主題選択問題などが出題されている。

読解問題過去出題テーマ（★は医療系テーマ）

「息子から心臓を移植された青年が亡くなった話」★
「台所のタオルに付着する菌はどの程度気にすべきか」★
「接客業で従業員がボディピアスをつけていることは非難されるべきことなのか」
「クローン技術に伴う倫理上の問題」★
「臓器不足と異種生物間の臓器移植」★
「体内時計において色や明るさの果たす役割」
「ヒラリー・クリントンの大統領選挙運動について」
「日本における自転車産業の発展」
「癌は現代に特有の病気なのか」★
「運動がアルツハイマー病のリスクを減らす」★
「睡眠は学習や記憶において重要な役割を果たす」★
「サブリミナル知覚」

対策

設問の難易度は標準的で設問形式もオーソドックスなものばかりだが、60分という試験時間を考慮すると設問の分量がやや多く、各問題に正確かつ迅速に対処する必要がある。例年、医療系のテーマの英文が出題されているので、日ごろから医療系の英文を中心に様々なテーマの英文を読み、語彙力と内容理解力を鍛えておこう。文法・語法については、まず分野別に体系的に学習し、「なぜその答になるのか」を説明できるようになることが必要である。なお、毎年、全体として問題形式や出題内容が頻繁に変わるので、どのような形式の問題が出題されても対応できるように多様な形式の問題にあたることが必要である。

攻略ワンポイント

60分という短い時間で長文総合問題が3大問、文法・語法・語彙問題が1大問なので時間配分に注意すること。2018年度の文法・語法・語彙問題は空所補充ではなく短文の言い換えを選ぶ問題となったが、今後、形式は変更される可能性もあるので、どのような形式で出題されてもいいように準備しよう。

〈例題〉次の(1)～(2)と最も意味の近い英文をそれぞれ選択肢から1つ選び、記号で答えなさい。

(1) Nobody knows Mika better than Haru does.
　(ア) Everyone knows Mika except Haru.
　(イ) Nobody knows Mika as well as Haru does.
　(ウ) Haru knows Mika as well as everyone does.
　(エ) Everyone knows Haru better than Mika does.

(2) The area of park A is 200 m2 and it is a fourth of park B.
　(ア) The area of park B is four times smaller than that of park A.
　(イ) The area of park A is four times larger than that of park B.
　(ウ) The area of park B is 50 m2.
　(エ) The area of park B is 800 m2.
（2018年度帝京大学医学部第3問より）

〈解答〉
(1) (イ)
(2) (エ)

〈解説〉
(1) 与えられた英文は「ハルほどミカのことをよく知っている人は誰もいない」の意味。 "Haru does" は "Haru knows Mika" の意味であることに注意。各選択肢の意味は以下の通り。

　(ア) ハルを除いて全ての人がミカを知っている。
　(イ) ハルほどミカをよく知っている人は誰もいない。
　(ウ) ハルは全ての人と同じくらいミカのことをよく知っている。
　(エ) 全ての人がミカよりもハルをよく知っている。

(2) 与えられた英文は「A公園の面積は200m2で、それはB公園の4分の1である」の意味。つまり、B公園は800m2ということになる。各選択肢の意味は以下の通り。
　(ア) B公園の面積はA公園の面積より4倍狭い。
　(イ) A公園の面積はB公園の面積より4倍広い。
　(ウ) B公園の面積は50m2である。
　(エ) B公園の面積は800m2である。

参考