理論化学
化学講座 第21回:酸化と還元②「酸化剤と還元剤・酸化還元反応式」
今回は、酸化還元反応の反応式の書き方について説明しようと思います。
酸化還元反応は電子のやり取りですから、一方が酸化されて電子を失ったとき、もう一方はその電子を受け取る事になります。即ち、酸化と還元は必ず同時に起こり、片方だけが起こることはありません。
酸化還元反応で、他の物質から電子を奪って酸化する物質を酸化剤、電子を与えて還元する物質を還元剤と呼びます。酸化剤は電子を受け取るので、自身は還元され、還元剤は電子を与えるので、自身は酸化されます。
酸化剤・・・他の物質を酸化する物質(酸化剤自身は還元される)
還元剤・・・他の物質を還元する物質(還元剤自身は酸化される)
酸化剤と還元剤は電子をやり取りして反応し、酸化剤が受け取る電子の数と還元剤が与える電子の数は同じになります。
酸化剤の受け取る電子の数と還元剤が与える電子の数が等しくなるという関係は、イオン反応式や全反応式を作る際に重要です。
さて、高校で出てくる酸化剤と還元剤は、全て覚える必要があります。といっても、たくさんは無いので、それほど時間はかからないはずです。
また、酸化剤や還元剤が電子を受け取ったり、電子を手放すときの反応式を、e-を含めて書いたものを半反応式と言います。この半反応式は、何も見ないで書けるようにしておかなくてはいけません。
代表的な酸化剤や還元剤を一覧表にまとめたものと、半反応式の書き方を次のページにまとめておきます。
しっかり読んで、今日中に全部覚えてしまってくださいね。